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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうじょうさいぼう

工場細胞

小林 多喜二

Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme

Aozora Bunko

森本は今更あらたまった云い方だ、と思った。

――「ニュース」だって半年のうちに、とにかくこの位になったという事は、一糸乱れない「組織」の力だったと思うんだ。――でねえ、俺だちの目的だな、社会主義の国を建てるということだ。そのためには鉄のような「組織」とそれを動かし、死守していく所謂その献身的な同志の力が要るわけだ……。

又そこで河田らしくなく言葉を切った。

――分るな?

――分ってるよ。変だな、今更……。

彼がそう云うと、河田は口の中だけで「ムフ」と笑ったようだった。

――その鉄のような組織というのは、工場細胞を通して工場労働者にしっかりと基礎を置き、労働者の最先端に立って闘う政党ということになる。――で、労働者の党と云えば、それは「共産党」しかないわけだろう。

然しそんなことも森本は飽きる程きかされていたことだった。だから、彼は「それアそうだ」と云った。

――鍋焼でも喰いたいな。

河田は立ち止って、その辺を見廻わした。すこし行くと、小さい処が眼についた。二人はそこで鍋焼を食った。――河田は森本の家の事情や、収入や係累のことを聞きながら、自分のことを話し出した。