Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme
鋳物場では車輪の砂型をとってある側に、三四人立ち固まっていた。木型の大工も交っていた。すぐ下がってくる水洟を何度も何度もすゝり上げていた。
――誰か思いきって、グイと先頭に立つものが居なかったら、こういうものは駄目なんだ。
云っているのは増野だった、――見習工のとき、彼は溶かした鉄のバケツを持って、溶炉から砂型に走って行く途中、足下に置き捨てゝあった木型につまずいて、顔の半分を焼いた。そのあとがひどくカタを残していた。
――各職場から一人か二人ずつ出るんだな。
森本は彼を「細胞」の候補者にしていた。
鋳物工の職工は、どれも顔にひッちりをこしらえたり、手に繃帯をしていた。砂型に鉄を注ぎ込むとき、水分の急激な発散と、それと一緒に起る鉄の火花で皆やけどをしていた。
鍛冶場の耳の遠い北川爺は森本をみると、
――ビラの通りに何んか起るのか。どうしても、こういう工合にしなけア駄目なもんかなア、森よ!
と云った。
――そうだよ。そうなれば爺ちゃだって、安心ッてもんだ。
北川爺は耳が遠いので、彼を見ながら、頭をかしげて、あやふやな笑い顔を向けた。
打鋲の山上は、