Japanische Klassiker mit Furigana
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
が、尚だ放縦な駄々ッ子的気分が何処かに残っていたが、第十七号以後ただの『文庫』と改題してからは世間並のただの雑誌となってしまった。我楽多を標榜した頃には我楽多の分子が混っていた代りに生気に充ちていたが、我楽多を取ってしまってからはキチンと締った代りに市気を帯びて若々しい活気が段々稀薄になった。この『文庫』も一年かそこらで廃刊となり、それから暫らくしてから『千紫万紅』という新らしい名で更に発行されたが、この『千紫万紅』は硯友社よりもむしろ紅葉一個の機関であって、編輯から印刷から体裁から全部に渡って紅葉好みの贅沢な元禄趣味が現われ、内容も一と粒選で少しも算盤気がなく、頗る垢抜けがして気持が宜かったが、余り算盤気がなさ過ぎて、初めから永続しそうもなかった。果して三、四号で永遠の休刊となった。
この外に文庫の出店というような雑誌があった。柳浪が主宰した『小文学』と『江戸紫』と、水蔭が編輯した『小桜縅』であって、いずれも明治二十五、六年頃の発行であった。この『小桜縅』から田山花袋が出身したは鶯の巣から杜鵑が巣立したようなものだ。
今から顧みるとまるで夢のようだ。