Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
一 生いたちから青年まで
は達せられている。更に進んで故人の肉を描き血を流動せしめて全人格を躍動せしめようとするには勢い内面生活の細事にまでも深く突入しなければならないから、生前の知友としてはかえって能くしがたい私情がある。故人の瑜瑕並び蔽わざる全的生活は他日再び伝うる機会があるかも知れないが、今日はマダその時機でない。かつ自ずから別に伝うる人があろう。本篇はただ僅かに故人の一生の輪廓を彷彿せしむるためのデッサンたるに過ぎないのである。下記は大正四年八月の旧稿を改竄補修をしたもので、全く新たに書直し、あるいは書足した箇処もあるが、大体は惣て旧稿に由る。
一 生いたちから青年まで
二葉亭が明治二十二年頃自ら手録した生いたちの記がある。未完成の断片であるが、その幼時を知るにはこれに如くものはなかろう。曰く、
余は元治元年二月二十八日を以て江戸市ヶ谷合羽坂尾州分邸に生れたり。父にておはせし人はその頃年三十を越え給はず、また母にておはせし人もなほ若かりしかば、さのみは愛し給ひしとも聞かざれど、祖母なる人のいとめでいつくしみ給ひて、父の叱り給ふ時は機嫌よろしからぬほどなれば、おのづから気随におひたてり。