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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふたばていよだん

新編 思い出す人々

内田 魯庵

Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme

Aozora Bunko

椿岳の画料

が、その蓮杖も二、三年前故人となって、浅草絵の名は今では全く絶えてしまった。

椿岳の浅草人形というは向島に隠棲してから後、第二博覧会の時、工芸館へ出品した伏見焼のような姉様や七福神の泥人形であって、一個二十五銭の札を附けた数十個が一つ残らず売れてしまった。伏見人形風の彩色の上からニスを塗ったのが如何にも生々しくて、椿岳の作としては余り感服出来ないものである。が、椿岳の奇名が鳴っていたから、椿岳の作といえば何でも風流がってこの人形もまた相応に評判されたもんだ。今でも時偶は残っていて、先年の椿岳展覧会にも二、三点見えたが、椿岳の作では一番感服出来ないものであった。尤もニスを塗った処が椿岳の自慢で、当時はやはり新らしかったのである。

椿岳の画料

椿岳は画を売って糊口したのではなかった。貧乏しても画を売るを屑しとしなかった。浅草絵は浅草紙に泥絵具で描いたものにしろ、十二枚一と袋一朱ではナンボその頃でも絵具代の足しにもならなかったは明かである。

その頃何処かの洒落者の悪戯であろう、椿岳の潤筆料五厘以上と吹聴した。すると何処からか聞きつけて「伯父さん、絵を描いておくれ」