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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふたばていよだん

新編 思い出す人々

内田 魯庵

Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme

Aozora Bunko

二

以前から見ると面差が穏かになって、取別けて児供に物をいう時は物柔しく、こうして親子夫婦並んだ処は少しも危険人物らしくも革命家らしくもなかった。

「イイお父さんになったネ、」と覚えずいうと、野枝さんと顔を見合わしてアハハハと笑った。

二

久しぶりで全家お揃いは珍らしいというと、昨日同番地へ移転して来たといった。ツイそこの酒屋の裏だというから段々訊くと、近頃まで何とかいう女医が住んでいた家だ。

「あの家は本とはお医者さんで、移転したてに家の塀の角へ看板を出さしてくれとタウルを半ダース持って頼みに来た、」というと、「そんなら僕も看板を出さしてもらおうかナ」といった。「アナーキストの看板じゃタウルの半ダースぐらいじゃ引受けられない」といって笑った。

魔子は臆面のない無邪気な子で、来ると早々私の子と一緒に遊び出した。野枝さんの膝に抱かれたぎりのルイゼはマダあんよの出来ない可愛いい子で、何をいっても合点々々ばかりしていた。アッチもコッチもとお菓子を慾張って喰べこぼすのを野枝さんが一々拾って世話する処はやはり世間並のお母さんであった。エンマ・ゴルドマンを私淑する危険な女アナーキストとは少しも見えなかった。