Japanische Klassiker mit Furigana
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
の国文教科書にも載れば絵葉書にも発行され、今ではどんな田舎の片山里でも『金色夜叉』の名を知らないものはない。お伽噺の外には何にも読まない小学校の児供ですらが『金色夜叉』の名だけは知っておる。芥川龍之介や谷崎潤一郎や菊池寛や倉田百三や賀川豊彦の新らしい作を読耽るものもやはり『金色夜叉』を反覆愛読しておる。
今村清之助は常に紅葉の作を愛読していたが、感服の余りに一夜旗亭に紅葉を招いて半夜の清興を侶にしたそうだ。西園寺公も誰のよりも紅葉の作を一番多く読んでおられるようだ。今では政治家や実業家の中にもかなりな文芸の理解者があるらしいが、紅葉の小説はその頃からして奥さんやお嬢さんばかりでなく、紳士にも学生にも宗教家にも教育家にも有識者にも無知文盲の俗人にも読まれた。弦斎や春葉の作は広く読まれたにしても、その範囲は低級者に限られて高級知識階級に及ばなかった。紅葉のはこれに反して高級者にも低級者にも学者にも無学者にも男にも女にも愛読された。新らしい文芸家の中には最高文学は低級者には理解されないものと独断して、読者の少数階級に限られるを高しとするものもあるが、最大なる文学は高級者にも低級者にも等しく同感される普遍の興味を持ってる。