Japanische Klassiker mit Furigana
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
「日本ばかりじゃ騒がし足りないと見えて、仏蘭西までも騒がして来たネ。雀百まで躍りやまずで、コンナに多勢の子持になってもやはり浮気はやまんと見えるネ」というと、「やはり時代病かも知れない」と大杉は吃りながらいった。
「それでも」と野枝さんは微笑みつつ、「尾行が申しましたよ。児供が出来てから大変温和しくなったと。」
大杉が児供を見る眼はイツモ柔和な微笑を帯びて、一見して誰にでも児煩悩であるのが点頭かれた。野枝さんも児供が産れる度に、児供が長きくなるごとに青鞜時代の鋭どい機鋒が段々と円くされたろうと思う。
野枝さんは児供を伴れて先きへ帰ったが、大杉は久しぶりでユックリと腰を落付けた。正午になって迎えが来ても根を生やして、有合の午飯を一緒に済まして三時ごろまでも話し込んだ。仏蘭西から帰りたてなので、巴黎で捕縛されて監獄へ投り込まれた咄をボツボツ話した。尤も纏まった話でなく、断れ断れで思想上の立入った問題には触れなかった。路傍演説をして捕縛された咄はしたが、その演説の内容は訊きもしなかったし話しもしなかった。ただ仏蘭西人は一般に案外日本人よりも無知で、何しに来たというから社会学を勉強に来たというと、その社会学という言葉の意味の解るものが少かったという事や、仏蘭西の巡査が人格も知識も日本の巡査よりも低劣で、第一言語から