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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふたばていよだん

新編 思い出す人々

内田 魯庵

Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme

Aozora Bunko

今は天麩羅屋か何かになってるが、その頃は「いろは」といった坂の曲り角の安汁粉屋の団子を藤村ぐらいに喰えるなぞといって、行くたんびに必ず団子を買って出した。

壱岐殿坂時代の緑雨には紳士風が全でなくなってスッカリ書生風となってしまった。竹馬の友の万年博士は一躍専門学務局長という勅任官に跳上って肩で風を切る勢いであったから、公務も忙がしかったろうが、二人の間に何か衝突もあったらしく、緑雨の汚ない下宿屋には万年博士の姿が余り見えなかった。何かにつけて緑雨は万年博士を罵って、愚図愚図いやア万年泣拝という手紙を何本も発表してやると力んでいた。その代りに当時はマダ大学生であった佐々醒雪、笹川臨風、田岡嶺雲というような面々がしばしば緑雨のお客さんとなって「いろは」の団子を賞翫した。醒雪はその時分々たる黒い髯を垂れて大学生とは思われない風采であった。緑雨は佐々弾正と呼んで、「昨日弾正が来たよ、」などと能くいったもんだ。緑雨の『おぼえ帳』に、「鮪の土手の夕あらし」という文句が解らなくて「天下豈鮪を以て築きたる土手あらんや」と力んだという批評家は誰だか忘れたがこの連中の一人であった。