Japanische Klassiker mit Furigana
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
面胞だらけの小汚ない醜男で、口は重く気は利かず、文学志望だけに能書というほどではないが筆札だけは上手であったが、その外には才も働きもない朴念人であった。
沼南が帰朝してから間もなくだった。Yは私の仕事の手伝いをしに大抵毎日、朝から来ては晩まで殆んど一日を私の家で過ごしたが、或る時、「ちょっと故郷へ帰りますから今日ぎり暫らくお暇を戴きたい」といった。
余り突然だったので、故郷に急な用事でも出来たかと訊くと、脚気だといった。ソンナ気振はそれまでなかったのだから嘘とは思ったが、その日ぎりで来なくなってしまった。
それから二、三日過ぎて、偶然沼南夫妻の在籍する教会の牧師のU氏を尋ねると、U氏はちょっとした咄の途切れに、「Yはこの頃君のとこへ行くかい?」といった。
「二、三日前に来て近々故郷へ帰るといってました。」
「その他に一身上の咄は何もしなかったかい?」
「イイヤ、何にも。」
「困ったよ、」U氏は首を掉って一と言いったぎり顔を顰めて固く唇を結んでしまった。
「Yがドウかしましたか?」
「困ったよ、」と、U氏は両手で頭を抱えて首を掉り掉り苦しそうに髪の毛を掻き揉った。