Japanische Klassiker mit Furigana
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
」
「Yも平気でしたか?」
「イヤ、Yは小さくなって悄れ返っていた。アレは誘惑されたんだ、オモチャにされたんだ。」
と、U氏はYの悔悛に多少の同情を寄せていたが、それには違いなくても主人なり恩師なりの眼を掠めてその最愛の夫人の道ならぬ遊戯のオモチャになったYの破廉恥を私は憤らずにはいられなかった。Yは私の門生でも何でもなかった。が、日夕親しく出入していただけに私までが馬鹿にされたような不快を感じた。
「Yはマダ人間が出来ておらんから直ぐ誘惑される。チンコロのようにオモチャにされたんで罪を犯す了簡があったんじゃない。島田の許へ連れてって詫まらせたが、オイオイ声を揚げて泣き出した。」
U氏がコンナ事でYを免すような口吻があるのが私には歯痒かった。Yは果してU氏の思うように腹の底から悔悛めたであろう乎。この騒ぎが持上ってる最中でもYは平気な顔をして私の家へ来て仕事の手伝いをしていた。沼南と私とは親しい知り合いでなかったにしろ、沼南夫妻の属するU氏の教会と私とは何の交渉がなかったにしろ、良心が働いたなら神の名を以てする罪の裁きを受ける日にノメノメ恥を包んで私の前へは出て来られないはずであるのを、サモ天地に恥じない公明正大の人であるかのような平気な顔をして私の前に現れた。