Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
が、その日の書生は風采態度が一と癖あり気な上に、キビキビした歯切れのイイ江戸弁で率直に言放すのがタダ者ならず見えたので、イツモは十日も二十日も捨置くのを、何となく気に掛ってその晩、ドウセ物にはなるまいと内心馬鹿にしながらも二、三枚めくると、ノッケから読者を旋風に巻込むような奇想天来に有繋の翁も磁石に吸寄せられる鉄のように喰入って巻を釈く事が出来ず、とうとう徹宵して竟に読終ってしまった。和漢の稗史野乗を何万巻となく読破した翁ではあるが、これほど我を忘れて夢中になった例は余り多くなかったので、さしもの翁も我を折って作者を見縊って冷遇した前非を悔い、早速詫び手紙を書こうと思うと、山出しの芋掘書生を扱う了簡でドコの誰とも訊いて置かなかったので住居も姓氏も解らなかった。いよいよ済まぬ事をしたと、朝飯もソコソコに俥を飛ばして紹介者の淡嶋寒月を訪い、近来破天荒の大傑作であると口を極めて激賞して、この恐ろしい作者は如何なる人物かと訊いて、初めて幸田露伴というマダ青年の秀才の初めての試みであると解った。
翁は漢学者に似気ない開けた人で、才能を認めると年齢を忘れて少しも先輩ぶらずに対等に遇したから、さらぬだに初対面の無礼を悔いていたから早速寒月と同道して露伴を訪問した。