Japanische Klassiker mit Furigana
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しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
Lesen Sie 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 337.181 Zeichen · 676 Bildschirme
それも、隠れ遊びでもする事か、こういう往来同様な三十石船のなかであるのに、胴の間に席を占め、大阪の曾根崎あたりから連れて来たのか、五人の妓と、陰間の瀬川竹之丞と、仲居妓と、人目をそばだたせるような派手な一座に取りかこまれて、
『おっと……酒杯の酒がゆれると思うたら……なんじゃ、船が揺れだしたのか。ハハハハ、岸が遠くなって行くのか、船が遠くなってゆくのか、この答え、お艶、どうじゃ、解いて見い』
内蔵助の舌はもう縺れているのだった。仲居のお艶が、膝へこぼれた酒を拭いてやりながら、
『船が遠くなるのか、岸が遠くなるのか。――それは、謎でございますか』
『そうじゃ、この謎、解いた者には、酒杯をとらせよう』
妓の一人が、
『酒は、もうたくさん』
と云うと、
『それなら、抱いて寝てやろ』
『ま! 人なかで、いやな浮様でございますこと』
『なんの、人中で云うてわるいか、世の中に、女ぎらいの男、男ぎらいの女は、無いはずじゃ。あるというなら、そやつは、嘘つきに違いない。……ちがいない……』
いつから飲み初めている酒か。
すこし、つかれ気味。
指で、頭をささえながら、舷へ倚って内蔵助が俯向いていると、