Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 158.540 Zeichen · 319 Bildschirme
「じゃあ、もう少し深入りして訊きてえことがあるんだが、師匠はどうせここへはいるつもりなんだろうから、おれ達も附き合ってもう一度引っ返そうじゃあねえか」
「でも、それじゃあんまりお気の毒ですから」
「なに、構わねえ。さあ、おれが案内者になるぜ」
半七は先に立って、茗荷屋へ再びはいった。好い加減に酒や肴をあつらえて、お登久と妹に飯を食わせてやったが、やがて時分を見て彼はお登久を別の小座敷へ連れて行った。
「ほかじゃあねえが、今の古着屋の息子の一件だが……。おめえも俺にたのむ以上は、なにもかも打明けてくれねえじゃあ、どうも水っぽくて仕事がしにくいんだが……」
にやにや笑いながらその顔をのぞき込まれて、お登久は少し酔っている顔をいよいよ紅くした。彼女は小菊の紙でくちびるのあたりを掩いながら俯向いていた。
「おい、師匠。野暮に堅くなっているじゃあねえか。さっきからの口ぶりで大抵判っているが、おめえは行く行くその古着屋の店へ坐り込んで、一緒に物尺をいじくる積りでいるんだろう。ねえ、年が若くって、男が悪くなくって、正直でよく稼ぐ男を、亭主にもって不足はねえ筈だ。まあ、そうじゃあねえか。