Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
」
女の人は、それをきくと、びっくりしたように、
「え、おじょうさんですって。あたし、女の子なんかつれていませんわ。ひとりできたのよ。」
「でも、さっきまで、おそばに、かわいいおじょうさんが、いらっしゃいましたが……。」
「ああ、そんな子が、いたようですね。でも、あれは、あたしがつれてきたのじゃない。まったく知らない子ですよ。」
それをきくと、店員たちは、にわかにさわぎだしました。そして、二―三人の店員が、あわてて表へとび出していきましたが、少女のすがたは、もうどこにも見えません。
「ちくしょう、やられた。あんなかわいい顔をして、あいつ、まんびき少女だったんだな。お客さまのおつれのようなふうをして、はいってきたので、まんまといっぱいくわされてしまった。……えへへへ、まことに、あいすみません。とんだいいがかりをもうしまして、どうかごかんべんねがいます。」
店員は、しきりにおじぎをして、おわびをするのでした。
「そう? うたがいが、はれればいいわ。じゃ、あたしは、こういうものですからね。なにか用事があったら、いつでもたずねてきてください。」
女の人は、そういって、店員に名刺をわたすと、そのまま、たちさってしまいました。