Japanische Klassiker mit Furigana
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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme
え、明智先生、さすがの先生も、わしの計略にひっかかりましたね。え、わかりませんか? ほら、あのB・Dバッジですよ。あれは、少年たちが落としたのでなくて、わしの部下が、先生をおびきよせるために、落としておいたのですよ。ウヘヘヘ……、明智先生ともあろうものが、そんな手にひっかかるなんて、先生も、ちと、もうろくしましたね。ウヘヘヘ……。」
黒覆面のふたりの部下に、両手をつかまれた、シャツ一枚の明智探偵は、魔法博士の黄金色の顔を見つめたまま、なにをいわれても、だまっていました。
「ところで、明智先生、わしは、あんたを、こうしてとりこにした。これからきみを訓練して、わしの部下にするのだ。それが、わしのさいごの目的だったのだからね。」
明智はまだ、だまっています。
「おい、明智君、なぜだまっているんだ。わしの弟子になるのが、いやだとでもいうのかね。」
すると、はじめて、明智が口をひらきました。
「部下になってあげたいが、どうも、それはむずかしそうだね。」
「えっ? むずかしいって? それはどういういみだ?」
「ぼくは、けっして、きみのとりこになんかならないからさ。」
魔法博士の黄金怪人は、それを聞くと、あっけにとられたように、しばらく、だまっていましたが、やがて、大きな歯車の音をたてて笑いだしました。