Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

Lesen Sie 灰色の巨人/魔法博士 (はいいろのきょじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 156.085 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

いや、それよりもね、ぼくはきのうの夕がた、おそろしいものを見たんだよ。」

「え、おそろしいものって?」

園井少年は、さもこわそうに、あたりを見まわして、

「こわかったよ。まっかな太陽が、坂の上の空にしずみかけていたんだよ。ぼくは坂の下からのぼっていった。するとね、その坂のてっぺんの、まっかな太陽のまえに、おっそろしく大きなやつと、赤んぼうみたいな小さなやつが、ならんで、立っていたんだ。ひとりは西郷さんの銅像みたいなやつだよ。そして、もうひとりは、ちっちゃなこびとなんだよ。顔だけ大きくって、からだがあかんぼうなんだ……。わかるかい。大きいやつは、きみが隅田川であった灰色の巨人かもしれない。小さいやつは、あの一寸法師かもしれない。そのふたりが手をつないで、坂のてっぺんに、黒い影のように、ニューッと立っていたんだよ。ぼくは、ぞっとしていきなり、はんたいのほうへかけ出しちゃった。」

「その坂って、どこなの?」

「ぼくのうちの、すぐそばだよ。ほら、キリスト教会のある、あの坂みちさ。」

「ふうん、それじゃ、あいつは、もうきみのうちを、ねらっているのかもしれないね。」

「ぼくも、それがこわいんだよ。