Japanische Klassiker mit Furigana
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
Lesen Sie 牧野富太郎自叙伝 (まきのとみたろうじじょでん) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.045 Zeichen · 185 Bildschirme
隣りに越知(今は越知町)という村があってそこに有名な横倉山というのがあり、森林の鬱葱たる山で従って珍しい植物が多いので度々登って採集した。これは私には大変に思い出の深い山です。
この時分にある時、名の知れぬ一つの水草を採って来て水に浮かして置いたら、田舎から来ていた下女がこれを見てこれはビルムシロというものだと教えてくれた。そこでこの時分に買って持って居った『救荒本草』という書物にそれに似た草が出ていて眼子菜とあったので、これと引き合せてそのビルムシロが眼子菜である事を知った。またある時、ある草を採って来たらそれがムカゴニンジンであるという事が分かり、またある草がフタリシズカであるという事も分って嬉しかった。またある時に町の上の山に行き、そこに咲いているある草を見、その夜燈下で彼の『本草綱目啓蒙』を読んでいたら東風菜シラヤマギクというのが出ていた。どうもその形状が右の山で見た草と同じようだから、その翌日再び同処からその草を採って来て引合せたらピッタリ合っていたので、はじめてそれがシラヤマギクであった事が分った。いろいろな事を天然の教場で実地に繰り返しているうちに、段々と種々な植物を覚えて来たのであった。