Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

まきのとみたろうじじょでん

牧野富太郎自叙伝

牧野 富太郎

Lesen Sie 牧野富太郎自叙伝 (まきのとみたろうじじょでん) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.045 Zeichen · 185 Bildschirme

Aozora Bunko

こんな永い間敢て薄給を物ともせず厭な顔一つも見せずに何時もニコニコと平気で在職していた事は大学としても珍しいことであろうし、また本人の年からいっても七十八歳とはこれもまた他に類の無い事であろう。そこで私の感ずる事はなるべく足許の明るいうちにこの古巣を去りたい事で、去年からそれを希望し、今年三月を限りとし、「長く通した我儘気儘最早や年貢の納め時」の歌を唄いつつこの大学の名物男(これは他からの讃辞であって自分は何んとも思っていない)またはいわゆる植物の牧野サン(これも人がよくそういっている)が、この思い出深い植物学教室にオ暇乞いをするのである。

大学を出て何処へ行く? モウよい年だから隠居する? トボケタこと言うナイ、われらの研究はマダ終わっていないで尚前途遼遠ダ。マダ自分へ課せられた使命ははたされていないから、これから足腰の達者な間はこの闊い天然の研究場で馳駆し、出来るだけ学問へ貢献するのダ。幸い若い時分から身体に何の故障も無く頗る健康に恵まれているので、その辺は敢て心配無用ダ。私の脈は柔かく血圧は低く、エヘン元気の電池であるアソコも衰えていなく、そして酒も呑まず煙草も吸わぬからまず長命は請合いダと信じている。