Japanische Klassiker mit Furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
「青木君じゃないか。オイ、青木君」
振向くと、アア何という図々しい奴だ。品川四郎がニコニコして、そこに立っていたではないか。
「オオ、品川君か」青木は初めて気がついた体で「ひどく混雑するね」と、これは皮肉をこめて云ったものだ。
「いい所で逢った。是非君に見てもらい度いものがあるんだ。君の畑のものなんだ。それで実はお訪ねしようと思ったのだけれど、こちらへ来ているかどうか分らなかったものだから」
品川は青木と肩を並べて、出口の方へ歩きながら、突然そんなことを云い出した。
「ホオ、それは一体何だね」
愛之助は相手の人を呑んだ態度に、あきれ果てていた。
「イヤ、見れば分るんだがね」と品川、「実に驚くべき事件なんだ。これが僕の思っている通りだとすると、前代未聞の椿事だ。だが、ひょっとすると、僕の誤解かも知れぬ。そこで君に確めて貰おうと思うのだがね。来てくれるかい。少し遠方だが」
青木は最初てれかくしを云っているなと思った。だが、相手の調子が中々真剣である。それに内容が甚だ好奇的で、彼の猟奇心をそそることしきりであった。
「何だか知らないが、遠方と云って、どの辺だね」