Japanische Klassiker mit Furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
火薬の方は、水びたしで、まる切り駄目になっているのを知らないのかね」
明智があざ笑った。彼は先にこの穴蔵を逃げ出す以前、この危険物に気づいて、ちゃんと処理して置いたのだ。
「ホラ見給え。口火の火の色が段々あやしくなって来たぜ。オヤ、いやに煙が出るじゃないか。ジューッと云ったぜ。見給えもう火は消えてしまった」
賊は紫色にふくれ上って、じだんだを踏んだ。
「この悪魔の巣窟を爆発させるというのは、いい思いつきだ。実際こんないまわしい場所は、木葉微塵に破壊してしまうに越したことはないよ。だが今はまあ思い止まるがいい。人間まで捲きぞえを食っては耐らないからね」
か様にして、白蝙蝠の一味は悉々く逮捕せられた。狂博士の助手を勤めていた二青年も例外ではない。
全く気違いになった大川博士は、悪魔牢獄病院から、精神病院の檻の中へと移された。
賊の巣窟は「人間改造術」の器具薬品と共に、さる夜火を失して、灰燼に帰した。悪魔の陰謀は跡方もなく亡びてしまったのだ。
で、この一篇の物語は、何の証拠もない、荒唐無稽の夢を語るものと云われても、一言もないのだ。
容貌を自由自在に変える術。