Japanische Klassiker mit Furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
新聞に懸賞尋人広告でも出して見たらと考えたけれど、先方がスリを働く様な犯罪者なんだから、広告を見たら却って警戒するばかりだ。
「君、今度若しそいつに出っくわす様なことがあったら、尾行して住所をつきとめてくれ給えね。僕も無論心掛る積りだけれど」
「いいとも、君の為でなくて、僕自身の好奇心丈けでもそれはきっとやるよ」
で、結局、彼等両人が盛り場を歩いたりする時、行違う人に注意を怠らず、気長にその男を尋ね出すしか方法はないのであった。
まるで雲を掴む様な話である。併し読者諸君、「世間は広い様で狭い」とはよく云った。それから二ヶ月程たったある日のこと、彼等は遂にそのもう一人の品川四郎を見つけ出したばかりか、いとも不思議な場面に於て、両品川が一種異様の対面(アア、それが如何に奇怪千万な対面であったか)をする様なことになったのである。
だが、それを語る前に、余談に亙るけれど、順序として、青木愛之助のある変てこな経験について、(それが決して興味のないことではないのだから)少々紙面を費やすのをお許し願わねばなりません。
事の起りは彼等が宝来館で「怪紳士」の映画を見物した翌十二月、青木愛之助が、ふと銀座裏のある陰気なカフェに立寄ったことから始まる。