Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
そうだとすると、これは飛んだ藪蛇だよ。相手は悪者だ。僕を身替りに立てて、どんな企らみをするか知れやしない。僕はそれを考えると何とも云えぬ変な気持がする。怖いのだよ」
と、二人の間にそんな会話が取り交されたことだが、この品川の心配が決して取越苦労ではなかったことが、後に至って思い合わされたのである。
それは兎も角、それから二ヶ月ばかり別段のお話もなく過ぎ去った。その間、青木は一週間位ずつ二度上京しているが、もう一人の品川四郎はどこにもその影を見せなかった。あんな奇怪な人物がこの世に存在したことが、すっかり夢ではなかったかと思われた程だ。だが、品川はそれを逆に考えて、今頃どこかの隅であの男が、品川という絶好な身替りを種に、非常に大がかりな悪事を計画最中なのではないかと、そればかりを苦にしていた。
で、三月のある日、それは青木愛之助の住む名古屋での出来事だが、すっかり忘れていた怪人物が、又々彼の前に姿を現わしたのである。
友達とカフェーで夜を更かして、別れての帰り道であった。青木の家は鶴舞公園の裏手の郊外といった感じの場所にあったが、季節にしては暖い晩だったし、酔ってもいたので、車にも乗らず態と廻り道をして、彼は木立の多い公園の中をブラブラと歩いて行った。