Japanische Klassiker mit Furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
そこへ、影と実物と合わせて三つの、寸分違わぬ品川四郎だ。彼が子供の様におびえたのも無理ではない。
電燈をつけて見ると、当人の品川も蒼ざめていた。
「あいつ、俺の影みたいに、いつもつき纏っていやあがるんだね。エ、そうとしか考えられないじゃないか」
「初めは遠くから、少しずつ少しずつ、じりじりと近寄って来る感じだね」
「オイオイ、おどかしちゃいやだぜ」品川は思わずビクッとして云った、「まだ別に害を被った訳じゃないけど、もう捨てては置けないね。非常に危険な気がする。何を企らんでいるか分らない丈けに、そして、相手がどこの何者だかさっぱりえたいが知れぬ丈けに、余計恐ろしいのだ。僕は僕の雑誌にこの事を広告して見ようかと思うのだが」
「広告って?」
「この写真をのせてだね。こんな風に私と全く同じ人間がいる。私はこの第二の自分の存在について非常な危険を感じている。どうか名乗って出て欲しい。又この人物を知っている人は知らせて貰いたい。という文句を大きく書くのだ。そうして置けばいくらか予防になると思うのだ」
「君の雑誌には打ってつけの読物にもなるね。だが、君の心配する危険は已に始っているかも知れないぜ。