Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
鍋のなかには、無造作にひきちぎられた雑草の葉っぱの上に、殿様蛙の幾匹かが、味噌汁の熱気に焼け爛れた身体を、苦しそうにしゃちこ張らせたまま、折重って死んでいた。
「気味が悪いな。一体どうしてこんなものが……」
雲水の一人は咎めだてするように、そこに突立っている甚斎の顔を見た。
「俺の手料理さ。肉食の好きな君たちには、あまり珍らしくもあるまいが、まあ遠慮せんで食べてくれ。俺もここでお相伴をするから。」
甚斎はこう言って、皆の汁椀にそれぞれ雑草の葉っぱと蛙とを盛り分けた。そして鍋に残った蛙の死骸の一つをつまみ上げて、蝦蟇仙人のように自分の掌面に載せたかと思うと、いきなり唇を尖らせてするするとそれを鵜呑にしてしまった。
皆は呆気にとられた。そして不気味そうに自分たちの椀のなかを覗き込んでじっと眉を顰めていたが、眼の前にいっかい膝の上で石のような拳を撫でまわしている甚斎の姿を見ると、悲しそうにそっと溜息をついた。
皆は不承不精に椀を取り上げた。そして犬のように臭気を嗅ぎながら、雑草の葉っぱを前歯でちょっぴり噛ってみたり、蛙の後脚をそっと舌でさわってみたりした。