Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
」
「どうでもいい、そんなことは。早く後を読み続けなさい。」
和尚はわざと突っ放すように言った。甚斎は亀の子のように首をすくめた。
「この僧大いに怨み、われ暇のこと申さば、悪僧を追出し給はんと思ふものから、それを却つて罪なきわれに暇給はること、近頃依怙の心に非ずやといへば、住持答へて、さにあらず、御身は今この寺を出でたりとも、僧一人の勤めはなるものなり。悪僧は今わが傍を離るれば、忽ち捕はれて罪人とならんも計り難し。さすれば……」
甚斎は間が悪いように段々と声を落して、くどくどと口のなかで読み下した。
「もっと声を大きくして……」
和尚は注意をした。甚斎の声は灯をかきたてたように、またぱっと明るくなった。
「わが徳も捨たれて、一人の弟子を失ふなり。故に傍に暫し置きて、彼が命をも延ばし、且は厳しく教戒をもせば、善心に立ち返ることもやありなんと思ふが故なり、と言へば、悪僧このことを聞き、師の厚恩に感じ、やがて本心に飜へりしとぞ。」
読み終った甚斎が、幾らか不足そうな顔つきで書物を膝の上に置くと、和尚はそれを受取って、大事に本箱に蔵い込みながら言った。
「どうじゃ、わかったか。