Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
」
雨はざあざあ降りしきって来ました。雨蛙は両手で腹を抱えたまま、ずぶ濡れになって腑抜けがしたようにぼんやりとそこに立っていました。
「えらい降りだな。」蝸牛はどうかすると、滑り落ちそうな無花果の葉っぱをしっかりとつかまえました。「おい、おい。何をそんなに考え込んでるんだ。」
「おれは銅像になぞしてもらいたくない。」雨蛙は哀しそうにいいました。「おれの腹には臍がないし、それに話が大分喰い違っているようだ。おれはあの折人にものを教えようとも思っていなければ、そんなに骨を折って柳の枝に飛びつこうともしていたわけじゃないんだよ。」
「じゃ、何をしてたんだ。正直に言いなさい。」
蝸牛は険しい顔をしました。友達のそんな気色を見てとった雨蛙は、気おくれがしたように声を低めました。
「ほんとうのことをいうと、おれはぶらんこをしていたんだよ。道風さんにはすまないけど、唯それだけのことなんだ。」
「ぶらんこ……」
蝸牛は呆気にとられたようにいいました。そして柄のついた雨除け眼鏡を持ちなおして、しげしげと相手の顔を見入っていましたが、こんなせち辛い世のなかに、のん気にぶらんこをして遊ぶような、そんな友達なぞ持ちたくないといったように、顔をしかめたまま、黙って向をかえました。