Japanische Klassiker mit Furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lesen Sie 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) von 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.254 Zeichen · 226 Bildschirme
」
今日訪ねて来た医者のM氏は、応接室の窓越しに菜園の高棚にぶら下っている糸瓜を見つけて、さも感心したようにいった。
「全く苦労知らずの奴ですね。」
私がいうと、M氏は大きく頷いて、
「そうですよ。ほんとうに苦労知らずですよ。私もこの頃病院の仕事があまり多過ぎるので、過労のせいか、身体が思わしくないものですから、自宅に帰っているうちだけでも、仕事を忘れて暢気に暮したい。それには糸瓜でも眺めて、そののんびりした気持を娯んだらよかろうと思って、今年の夏は裏の空地へ糸瓜の種を蒔いてみました。ところが……」
「どうでした。出来ばえは。」
「お話になりません。生る糸瓜も、生る糸瓜も、小指のように細い、おまけに寸の伸びない、まるで胡瓜のような奴ばかりなんです。毎日糸瓜でも見て、その暢気そうな気持を味いたいと楽しんでいただけに、栄養不良の瘠っぴいを見ると、どうも気が気でなく、毎日いらいらさせられるばかりなので、何事も予期通りにはゆかないものだと思いました。」
「どうしたわけでしょう。土でも合わなかったかな。」
「土が合わない。あんな暢気な奴でも、そんな選り好みをしますか。