Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十)金色の処女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 137.868 Zeichen · 278 Bildschirme
「この通り、皆んなの気のつかないように、裏木戸を閉める隙はある」
平次はその間に裏木戸の輪鍵をかけて、元の縁側へ帰って来たのです。
ガラッ八と佐吉が滅茶滅茶に縛り上げた曲者をみると、下谷から浅草の界隈を、物貰いをして歩く馬鹿の馬吉という達者な三十男。
「あれ、何をするんだよ。俺は何にも悪いことをしねえよ」
襤褸だらけの装束をゆすぶりながら、大声にわめき散らすのでした。
「馬吉、――とんでもねえ野郎だ。何だってこんな所へ入って来たんだ」
平次は静かに訊きました。
「一貫の大仕事だよ、一貫ありゃお前何だって食えるじゃないか」
「その銭をくれたのは誰だ」
佐吉は少しあせります。
「知らねえよ、言っちゃならねえことになっているんだ」
「よしよし、お前は良い男だ。俺が二貫やるから、その銭をくれたのは誰だか言ってくれ」
平次は餌を抛ったのです。
「二貫? 嘘だろう」
「嘘じゃない、ほらこの通り」
平次は一と掴みの銭と小粒を混ぜて馬吉の膝小僧の下に並べたのです。額は二分以上あったでしょうが、馬吉にとっては、一貫の上は二貫でなければなりません。
「やア、随分あるな。それだけありゃ、馬だって殺してやるぜ、――銭をくれた人かい、顔は判らなかったよ。