Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきぐにのはる

雪国の春

柳田 国男

Lesen Sie 雪国の春 (ゆきぐにのはる) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.000 Zeichen · 266 Bildschirme

Aozora Bunko

それが大いにはずんで毎晩のようによばれているうちに、おいおいに新しい場面を付加していった形跡は、『平家』などにもよく表われている。『太平記』のごときも始めと終りと、文体も違えば取り扱い方も変わって、一遍にできたものでないことは誰でも認める。それを書物にする際に量をむさぼり、おかしな統一のないものにした例は、『盛衰記』ばかりではない。すなわち語り始めた時の動機がいろいろだから、物語の中心がつぎつぎに移ったので、『義経記』などでも義経を主人公にしたのはかえって前半分のほうに限られ、吉野山では佐藤忠信、鎌倉では静御前、北国落では武蔵坊、高館では鈴木兄弟、十郎権頭兼房というように、シテの役は一貫してはいなかった。

これを要するに現在の『義経記』は、合資会社のごとき持寄世帯で、各部分の作者産地はそれぞれに別であった。京都はとにかく、吉野山中の寺生活などが、とうてい奥州にいては語れなかったと同じく、奥州およびこれに通う道筋の物語は、京都居住者の想像しうる境ではなかった。すなわちこの方面に住んで語りを職とする者の、参与していたことを推定する根拠である。これと同時に吉野山中のでき事が法外に詳しいのも、必ずそれだけの理由があったことで、将来の研究には有用な資料かと思うが、残念ながらまだ確かな手掛りはない。