Japanische Klassiker mit Furigana
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Lesen Sie 青べか物語 (あおべかものがたり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.961 Zeichen · 317 Bildschirme
三時すぎたころ帰ることになったが、中の一人が残ると云いだした。
その男が三人の中でもはばききらしく、おかっちゃんは初めから派手に「モーション」をかけていた。それが功を奏したのだろう、他の二人は帰ったが、そのかもは残った。
「それだけならいいんだけれど」とおせいちゃんが云った、「一人になるとすぐにさ、その男ったらがま口から百円さつを出してみせびらかすじゃないの、おかっちゃんの、気をひこうとしたんだろうけれど、ばかばかしい、まるで車曳きがこんにゃく屋へとびこんだようなもんよ」
べつの章でも書いたように、この土地の人たちは好んで俚諺や譬え話を引用する。それもしばしば独り合点や、記憶ちがいや、自分勝手に作り替えられるので、よその者には理解できないことが少なくない。この場合も私にはその意味がわからなかったが、おせいちゃんの説明によると、車曳きは足が達者であって、それがこんにゃく屋へとびこめば、「すぐにその達者な足を使われる」つまりおあしを使われる、というしゃれだそうであった。
「ここんとこずっとしけてたでしょ」とおせいちゃんは続けた、「だから、さあやってやれってことになったのよ」