Japanische Klassiker mit Furigana
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Lesen Sie 青べか物語 (あおべかものがたり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.961 Zeichen · 317 Bildschirme
とあさ子は喚き返した、「三十円三十円って、てめえは三十円出しただけじゃねえか、この家はいったい誰のおかげだよ、おれが日の出屋のじいさまに頼んで金のくめんをして、家賃をかけあったり造作を入れたりして、そのおかげで寝起きができるようになったんじゃねえか、そうじゃねえのかい唐変木」
「おらあ血の涙も出ねえ」勘六は呻いた、「てめえはな、そいつだきゃあ云っちゃあなんなかった、てめえが朝日屋って屋号にきめたときおらあ勘づいてたんだ、てめえの名と日の出屋の名をくっつけたんだなってよ、だが仮にもおらあ男だ、じっと肚あ押えてがまんして来たが、もうこうなったら男としてがまんできねえ、てめえとはたったいま縁切りだ、出てうせろ」
「縁切りだなんて恰好つけたこと云うんじゃないよ」あさ子は平然と云い返した、「別れたけりゃあ別れてやるからさっさと出ていきな、ここはあたしの家なんだから、断わっておくが出てゆくのはおまえさんのほうだよ」
「出てってやらあ、なんでえこんなぶっくれの乞食小屋あ」と勘六が云った、「その代りな、表の店台はおれの銭で拵えたもんだから、おれが持ってくからそう思え」