Clásicos japoneses con furigana
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おうべいかっこく せいきょうにっき
井上円了・世界旅行記
井上 円了
Lee 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 260.015 caracteres · 519 pantallas
石径を攀ずること三十分間にして、天然隧道なる勝地に達す。孤山の中腹にあり、海抜四百尺ありという。その幅十間、高さ二十間、深さまた二十間、隧内より背面の天地を洞察するを得るはまことに奇なり。
帽子峰頭暁繋レ船、傍レ渓緑蘇自成レ氈、更攀二石径一到二山腹一、洞内浮来洞外天。
(帽子のごとき島の峰に近きあたりに、早朝船を停める。島の谷にそって緑あざやかなこけがおのずとじゅうたんの趣をなす。さらに石の小道をのぼって山腹に至れば、天然の洞穴があり、洞内から外の天地が浮き出すように見えるのである。)
ここに攀躋するや、悪道険峻、満身汗を流し、昨冬小笠原母島を跋渉せるときを想出す。高所に達して一望するに、四面みな山、その間に海水を挟み、湾曲幾弓なるを知らず。遠近の諸山は残雪をとどめ、あたかも春時わが信越間の諸山を望むがごとし。山下渓間には細草灌木あるも、絶えて田圃なし。午後に至り、海峡の狭くして川のごとき所を進航す。わが尾道近海を渡るがごとし。その両岸には、全く岩石より成れる連山の数里にわたるあり。一株の木はもちろん、一根の草をも生ぜず、まことに裸体山なり。ただ残雪の斑文をなすを見るのみ。