Clásicos japoneses con furigana
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あめのたまがわしんじゅう
雨の玉川心中
山崎 富栄
Lee 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) de 山崎 富栄 (やまざきとみえ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 63.997 caracteres · 129 pantallas
七月二十三日
長い間、ほんとうに、ほんとうに御心配ばかりおかけしました。子縁の少ない父母様が可哀想でなりません。
お父さん、赦してね。とみえの生き方はこれ以外にはなかったのです。お父さんも、太宰さんが息子であったなら、好きで好きでたまらなくなるようなお方です。
老後を蔭ながら見守らせて下さいませ。
私の好きなのは人間津島修治です。
七月二十三日
「それで怒っていらっしゃるんでしょう」
ハウスで、Mになったので、たいぎで寝すごして夕方帰る。三時頃、太宰さんがおみえになられた由。夕方、心待ちにしてみたけれど、いらっしゃらない。八時まで待ってみて散歩に出る。
町角に人が立っているので、一つ先の横丁を入ったら、お庭先に出てしまった。奥様が黒いお洋服でお仕事。園子ちゃんが真っ白なパンツ一枚の姿でピーチオ。可愛らしい。西山さんの帰り道に、もう一度寄ると、やっぱり町角に人。スリップ姿の奥様がお子様方を寝かせて、あと始末に忙し気な御様子。お客様かな。
奥様が健康そうなお姿で……「怒っていらっしゃるんでしょう」と仰言るお声がしたら、何やらボソボソと二声ばかり、暗いお隣りの部屋からきこえる。