Clásicos japoneses con furigana
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あめのたまがわしんじゅう
雨の玉川心中
山崎 富栄
Lee 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) de 山崎 富栄 (やまざきとみえ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 63.997 caracteres · 129 pantallas
五月三日
評論家と、作家との原稿一枚の値がどうの……とは。食べねば生きていかれない人間なんですものね。サルトルという作家の名前を知る。岡本かの子の、生々流転のことどもや、いい人でしょう、と紹介された私のこと。大きなグラスに盛られたビール。ウィスキーに入れた炭酸。
「お酒を飲んで、もうこれ以上飲むと道に寝てしまうという頂点になると、彼はいつもクシャミをするんですよ。風邪ではありませんよ。貴女、よく覚えておおきなさい」
温かい雰囲気。御送りする。
五月三日
“伊豆の地平線はちょうど私のお乳のさきにさわるくらいの高さに見えた”
一番初めにお目にかかったときにも、耳にしたこの御言葉。そして、その後幾度でも耳にする御言葉。かの子の「つれづれと女なる身のはずかしさ、悲しさ覚ゆ乳房いだけば」を思い起こす。
先生は詩人だと思う。先生の作品から私は詩を感じて仕方がない。当の先生は、お逢いすると十字架を背負っている人のようにみえるのに。人生のピエロ。一番むずかしい役割である。
言葉は表現できない真実なもの、真実な悩みを体当りさせられているようで、もし私に先生の抱く苦しみの一つでも理解することができ、語られたらと思わずにはいられない。