Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みみずのたわこと

みみずのたはこと

徳冨 健次郎

Lisez みみずのたはこと (みみずのたわこと) de 徳冨 健次郎 (とくとみけんじろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 265 437 caractères · 530 écrans

Aozora Bunko

家屋でも、身体でも、修繕なしにやって往けよう筈はありません。四十と三十四で東京から越して来た私共夫妻が、五十六と五十になって、眼が薄くなったり、物忘れをしたり、五体の何処かが絶えず修補を促します。私共も肝油を飲んだり、歯科眼科に通ったり、腸胃の為に弦斎さんのタラコン散を常薬にして居ます。身体の修繕斯通りで、家屋のそれも決して忘れた訳ではありません。全く住宅と衣服は出来合いで済まされません。洋服の利は分かって居ます。私共も外遊以来一切和服の新調をやめ――以前から碌に和服という和服もなかったのですが――内にも外にも簡易な洋服生活です。住居はこれからです。古家ばかり買い込んで、小人数には広過ぎ、手長足長、血のめぐりの悪い此住居を取毀し、しっくりとした洋式住宅を建てよう心算は夙に出来て居ますが、実現がまだ出来ません。畳の上に椅子テエブル、障子を硝子にしたり、井を米国式軽快なポンプにしたり、書斎に独逸暖炉を据えたり、室内電話を使ったり、心ばかりの進出をして居ます。先頃の地震でいっそ一思いに潰れるか、焼けるかしたら、借金してもバラック位新築せねばならなかったでしょうが、無理さすまいとてか、地震は御愛想に私共の壁を崩し戸障子の建てつきを悪くしただけで往ってしまったので、当分現状維持です。