Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵 (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 809 caractères · 369 écrans

Aozora Bunko

隠居が思うには、これはどうもまずい。老婆の脚で追いかけたり、力ずくで争っているから埒があかないというものである。武蔵のような相手では、騙しも利かないが、この相手は甘やかせば甘やかせる女子供、舌の先でくるめておいて、後でいいように料理してしまうに如くはない。

で――隠居は遽に、

「お通よ、お通よ」

手をあげて、彼方の姿を、さしまねいた。

「――のう、お通阿女よ、なんで汝れは、ばばの姿を見るとそのように逃げるのじゃ。以前、三日月茶屋でもそうじゃったが、今も、わしを鬼かのように、すぐ逃げなさる。――その心得が、そもそも解せぬというもの。この婆の心底がわからぬかいの。そなたの思い違いじゃ、疑心暗鬼じゃ、ばばは決して、そなたなどに害意は持たぬ」

そう聞くと、彼方に立っているお通はまだ疑わしげな顔していたが、隠居の腋の下から城太郎が、

「ほんとかい、ほんとかい、おばば」

「オオ、あの娘は、この婆の心を、思い違えているらしい。……ただ怖い人間のように」

「じゃあ、おいらが、お通さんを呼んで来るから、この手を、離してくれ」

「おっと、そんなこというて手を離したら、この婆へ木剣をくれて、逃げる気であろうが」