Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あらくれ

あらくれ

徳田 秋声

Lisez あらくれ de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 119 451 caractères · 236 écrans

Aozora Bunko

気の小さい割には、躯の厳丈づくりで、厚手に出来た唇や鼻の大きい銅色の皮膚をした彼は、惘れたような顔をして、障子も襖もびしょびしょした茶の室の入口に突立っていた。

「どうしたんです、私の留守のまに小火でも出たんですか」

「何に、彼奴の悪戯だ。為様のない化物だ」小野田はそう言って笑っていた。

昨日の晩から頭顱が痛いといってお島はその日一日充血したような目をして寝ていた。髪が総毛立ったようになって、荒い顔の皮膚が巖骨のように硬張っていた。そして時々うんうん唸り声をたてた。

米や醤油を時買しなければならぬような日が、三日も四日も二人に続いていた。お島は朝から碌々物も食べずに、不思議に今まで助かっていた鶴さん以来の蒲団を被って臥っていた。

自身に台所をしたり、買いものに出たりしていた小野田には、女手のない家か何ぞのような勝手元や家のなかの荒れ方が、腹立しく目についたが、それはそれとして、時々苦しげな呻吟の聞える月経時の女の躯が、やっぱり不安であった。

「腰の骨が砕けて行きそうなの」

お島は傍へ寄って来る小野田の手に、絡みつくようにして、赭く淀み曇んだ目を見据えていた。