Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あらくれ

あらくれ

徳田 秋声

Lisez あらくれ de 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 119 451 caractères · 236 écrans

Aozora Bunko

八十三

御免なさいよ」

八十三

「どうです、今日は素敵に好いお顧客を世話してもらいましたよ」

半日でも一日でも、外へ出て来ないと気のすまないようなお島は、職人たちの手がしばらく空きかかったところで、その日も幾日振かで昼からサンプルをさげて出て行ったが、晩方に帰って来ると、お秀と一緒に店の方にいる川西にそう言って声かけた。

「為様がないね、私がなまけると直ぐこれだもの」お島は出てゆく時も、これと云う目星しい仕事もない工場の様子を見ながら言っていたが、出れば必ず何かしら註文を受けて来るのであった。中には自分の懇意にしている人のを、安く受けて来たのだと云って、小野田との相談で、店のものにはせず、自分たちだけの儲仕事にするものも時にはあった。そんなものを、小野田は店の仕事の手隙に縫うことにしていたが、川西はそれを余り悦ばないのであった。

「ほんとに好い腕だが、惜しいもんだね」

川西は、独り店頭にいた小僧を、京橋の方へ自転車で用達に出してから、註文先の話をしてお島に言った。彼はもう四十四五の年頃で、仕入ものや請負もので、店を大きくして来たのであったが、お島たちが入って来てから、上物の註文がぼつぼつ入るようになっていた。