Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
うえすぎけんしん
上杉謙信
吉川 英治
Lisez 上杉謙信 (うえすぎけんしん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 129 102 caractères · 256 écrans
ここに戻って坐れば、いつも本来の自分に立ち還っている。黙想か、読書か、稀に、硯をよせて、何か書きものなどしている。
「……誰だ」
うしろを見た。
袖部屋のふすまが静かに開いたからである。
中へ入って、うしろ向きに、ふすまを元のように閉めている者がある。
謙信はすぐ思い出した。
――義清か。と。
夕方、近習が燭を運んで来たとき、今夜、村上義清が折入ってお目にかかりたいと申されていますが、と内意を訊ねていた。いつでも参るようにと、答えてあったのを、謙信はそのまま忘れていたのである。
「お邪げになりませぬか」
義清は、遠くに平伏して、そっと燭の方を窺った。
謙信が独り居室に静坐しているときは、たいがい禅に潜心しているのだということを常々聞いているので、こよいもと、畏る畏る、憚ったのであった。
――が、謙信のかたわらには、めずらしく、古今集か何かの和歌の書が読みさして伏せてあった。
「いや、かまわぬ。おはいりなさい」
謙信は、近習をよんで、しとねをすすめた。村上義清は、久しく上杉家の帷幕に加わっているが、臣下ではない、客である。いわゆる客将であった。
歌ごころ
「せっかく、御学問中を」