Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うえすぎけんしん

上杉謙信

吉川 英治

Lisez 上杉謙信 (うえすぎけんしん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 129 102 caractères · 256 écrans

Aozora Bunko

奇と正

鼓を打つにも「間」は計る、あらゆる芸能にも「間」は必要という。兵法の妙機も「間」にあった。

「防備は、いつなと、抜かりなくついております。敵来たらば、願うてもない倖せ、一段、二段の柵まで踏ませず、ただみなごろしを加えてくるるばかりです」

宇佐美も甘糟も、忽ち、防禦防戦とのみこんだものらしい。謙信がいった――支度を――という意味をである。

で、言下にこう答えると、謙信は、否とかぶりを振って、幾分、笑いをふくみながらいった。

「ここは仮の足場、ただ彼の変を待つための足溜りに過ぎない。彼すでに変をあらわす、謙信にも自ら取る位置がある。防禦防戦、総じて、受身はとらず。謙信が望みは春日山を発してから寸毫も違えていない。すなわち飽くまで攻勢に――踏み込み、踏み込み、信玄の陣中へ謙信の陣を持ち入るにある」

そして、矢立を求め、筆を把って直ちに、出動の準備と心得方とを、数箇条に書いて、

「すぐこれを各部将の手勢へ布令るように」

二、三将の手にゆだねた。

奇と正

軍令状は、すなわち軍法である。

いま謙信の手から発しられたそれには、こう書き流されてあった。

一 味方士卒にいたるまで、唯今より即刻、兵糧をつかい申す可こと。