Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うえすぎけんしん

上杉謙信

吉川 英治

Lisez 上杉謙信 (うえすぎけんしん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 129 102 caractères · 256 écrans

Aozora Bunko

連れ立って、加地安芸守を訪うと、安芸守も同意という。

長尾遠江守も、ここへ着陣したときから、しきりと地相のよくないことを主張していたひとりである。

誰や彼、いつか七、八人になった。深夜ではあったが、旗本から近習へと取次を仰いで、

「ちと、お目通りを仰ぎたく」

と、謙信へ通じてもらった。

陣幕の内が、明るくなった。篝へ薪を足したのであろう。謙信はすぐ起き上がって、

「何事か、打揃うて」

と、一同を見まわし、まだ眠らないのかと、咎めるような眼ざしであった。

長尾遠江守から、ことばを切って、一同の不安を訴えてみた。併せて、自分たちの意見として、

「やがて、近々に、甲州表の信玄が、大軍をひきいてこれに参るとせば、この拠地は、いよいよ不利となりましょう。いまのうちに、ぜひとも、他のよき場所へ、御陣替えねがわしく、御秘策もあることとは存じますが……」

と、畏る畏る希望を陳べた。

謙信は笑って、

「その儀か」

と、いった。そして、

「こよいは、将士みな疲れている故、ゆるゆる身をやすめて、明日にでも、評議せんと思うていたが、それほどみなが不安と存ずるなれば、直ちに、謙信のこころを打明けておかねばなるまい……。