Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵 (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 809 caractères · 369 écrans

Aozora Bunko

七

当然、馬の尻がおどる時は、彼のお尻も馬の背を離れて高くおどるので、その危険極まることは、乗っている彼よりも、それを見送った村や立場の人たちの方が遥かに胆を寒くした。

乗る術を知らない彼であるから降りる術ももとより知らないし、駒足を止めることなどは、なおさら思いもよらない。

「――あぶないよッ、あぶないよッ、あぶないッ」

かねてからお通にせがんで、いちど馬に乗ってみたい、馬に乗って思うさま飛んでみたいと、駄々をこねて宿望にしていた城太郎も、今日はすっかりたんのうしたことであろう。声はだんだん半泣きになって来て、呪文のききめも頼みなく見えて来た。

七

もう街道には往来の者がぼつぼつ通りはじめていたのである。誰か身を挺して、この盲滅法に走ってゆく馬と乗手を食い止めてやればよいのに、誰もいらざることに手を出して怪我でもしてはというように、

「なんだい、あれは?」

と、見送ったり、

「阿呆ッ」

と道ばたへかわして、城太郎のうしろへ、叱言を浴びせたりするものしかなかった。

またたく間に三雲村、夏身の立場。

斗雲に乗った孫悟空ならば、小手をかざして、そのあたりから見渡せる伊賀甲賀の峰々谷々の朝げしきを俯瞰し、布引の山や、横田川の絶景を賞しながら、はるか行く手にはまた、一面の鏡か、一朶の紫雲かとまごう琵琶の湖を見出していたろ