Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵 (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 809 caractères · 369 écrans

Aozora Bunko

二

「謝る」

「謝るとだけでことは納まらん」

「じゃあ、どうしたらいいんだ」

「かやせ」

「返せたって、もう腹の中に入って、おれの今日の生命のつなぎになっているものをどうしようもねえ」

「わしとて、生きて行かねばならん者だ。一日尺八をふいて、人の門辺に立っても、ようよう貰うところは、一炊ぎの米と濁酒の一合の代が関の山じゃ。……そ、それを無断であかの他人のおのれらに食われて堪ろうか。かやせ! かやせ!」

餓鬼の声である。どじょう髭の虚無僧は、飢えている顔に青すじを立て威猛高に喚いた。

二

「さもしいことをいうな」と又八は蔑んで――

「多寡が鍋底の雑炊飯や、一合に足らぬ濁り酒のことで、青筋を立てるほどのことはあるまいが」

虚無僧は執こく憤って、

「ばかをいえ、残り飯でも、この身にとれば一日の糧だ、一日の生命だ。かやせっ、かやさなければ――」

「どうするって」

「うぬっ」

又八の腕くびを掴まえ、

「ただはおかぬっ」

「ふざけるなっ」

振り離して、又八は、虚無僧の襟がみを掴み寄せた。

飢えた野良猫にひとしい虚無僧の細っこい骨ぐみだった。叩きつけて、一振りに、ぎゅうといわせてやろうとしたが、襟がみをつかまれながら、又八の喉輪へつかみかかって来た虚無僧の力には、案外な粘りがある。