Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵 (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 809 caractères · 369 écrans

Aozora Bunko

片足を床下へ突っこんで、又八が尻もちをついたのを見ると、得たりと刎ね返して来た虚無僧が、

「うぬ、うぬ、うぬっ」

胸ぐらを取って、顔といわず鬢たといわず、撲りつけた。

脚がきかないので又八はどうにもならなかった。自分の顔が見るまに四斗樽のように腫れたかと思う。――すると、もがき争っている懐中から、金銀の小粒がこぼれた。撲られるたびに美い音がして、貨幣はそこらに散らかった。

「――やっ?」

虚無僧は、手を放した。

又八もやっと彼の手をのがれて跳び退いた。

自分の拳が痛くなるほど、憤怒を出しきった虚無僧は、肩で息をしながら、あたりにこぼれた金銀に眼を奪われていた。

「やいっ、畜生め」

腫れ上がった横顔を抑えながら又八は、声をふるわせてこういった。

「な、なんだっ、鍋底のあまり飯くらいが! 一合ばかしの濁酒が! こう見えても、金などは腐るほど持っているんだ。餓鬼め、ガツガツするな。それほどほしけれやあ、くれてやるから持ってゆけっ。その代り、今てめえが俺を撲っただけ、こんどは俺が撲るからそう思えっ。――さっ、冷飯と濁酒代に利子をつけて返すから、頭を出せっ、頭をここへ持って来いっ」