Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひのとびら

火の扉

岸田 国士

Lisez 火の扉 (ひのとびら) de 岸田 国士 (きしだくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 129 467 caractères · 257 écrans

Aozora Bunko

それに従う従わないは彼女の自由さ」

「よろしい。君にそういう役目があるなら、一しよにおれの話をきけ。おれは、北原君が何を欲しているかは知らん。しかし、おれにとつて、北原君は、実際かけがえのないモデルなんだ。いつかどこかへ行つてしまわれると思うと、それだけでもう仕事をする張合いがなくなるくらいなんだ。この間、北原君が三日すつぽかしてどこかへ行つてしまつた時、おれは、あんなにお前に頼んだ――ぜひ探して連れもどしてくれつて、なあ。お前にはそれができるんだ。しかし、北原君のうしろにお前がついているということは、だよ、これは、ちよつと、おれには困るんだ。こゝにお前がいるのはいゝとしてさ、おれの友達としてだけでいるんじやないということね。こいつは、どうだろうね」

江原は、おだやかに言葉を結んだ。

「別に、どうということはないだろうね」

と、尾関は、無反応に答え、北原ミユキが腰かけているいすの背に両手をかけて、

「これがおれの事実上の女房だつたら、どうする? そんなことは言えまい?」

彼女は、つと立ちあがつた。そして、席をはなれた。

「はゝゝゝ。まだおれの女房じやないつていう証拠をみせる気だな」