Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans

Aozora Bunko

博士は今、例のせまい研究室の中に、新田先生と一しょにいる。

博士は、そのせまい室内にある操縦席みたいな椅子に、ふかく腰を下している。博士の前には、たくさんの計器が並んでいる。

新田先生は、その隣の座席に、腰を下している。

大江山隊からの電話は、博士の頭の上の高声機から、ひびいて来る。

「大丈夫だよ、大江山君。やがて火星兵団が、君の陣地を攻撃するだろう。しばらく、がんばっていてくれたまえ。あとは、こっちでいいようにやるから……」

蟻田博士は、座席の下から、ぬっと、口のところまでのびている送話機の中に、声をふきこんだ。

「じゃあ、博士、どうかお願いします」

「よろしい。引きうけました」

博士は、たのもしい言葉を、もらした。電話は、そこで切れた。

「博士、ほんとうに、大丈夫ですか」

「うん、自信はあるのだ。まあ、見ているがいい」

「この部屋に、いつまでも、こうしているのですか」

「そうじゃ。じゃが、間もなく、この部屋もろとも、出発じゃ」

「え?」

先生は、ふしぎそうに、聞きかえした。

(この部屋もろとも、出発じゃ!)

博士のいったことは、新田先生には、わけがわからなかった。