Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 130 caractères · 288 écrans

Aozora Bunko

「もとの主人、菱屋の娘のお茂が、母親に死に別れて、草加からそっと江戸へ帰っているのを、ときどき訪ねている様子ですが――」

「良い女かい」

「悪くない年増ですよ。今じゃ依りどころのない女ですから、どうかしたら、独り者の金蔵と、何か相談があったのかも知れませんね」

「そのお茂の隠れ家は?」

「山谷の駄菓子屋で、後家のお妻の家と訊けば判りますよ」

「それから、他に金蔵を怨んでる者はないだろうか」

平次は話題を転じました。

「非道な利息を取るから、怨んでいる者は何十人あるか判りゃしません」

「金蔵と仲の良いのは?」

「そんなのはありゃしません。もとの朋輩、――菱屋が盛んだった頃の手代仲間の清次郎と一と月ばかり前に立ち話をしていたのを見た者がありますが、平常は、往き来もしていなかったようで――」

「その清次郎はどこにいるんだ」

「今戸で小体な小間物屋をしていますよ。妹とたった二人で」

「…………」

平次は何か考え込んでおります。

「銭形の親分、清次郎はこれに係り合いはありませんよ」

「…………」

「八月十七日の晩は、一と足も出ないと判っていますから」

お神楽の清吉は、先を潜って清次郎のために弁解してやりました。