Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 137 868 caractères · 278 écrans

Aozora Bunko

太い女だよ」

「左太松を殺した細工は」

「二階に居る小僧の宮次に、面白いことをするからとか何とか言って、綱の先へ罠を拵えて下げさしたんだ。それから合図を定めて、幽霊が出て少し経つと、小用に行く様子をして、そっと納戸から部屋に戻り、真っ暗な中の騒ぎを掻きわけて、綱の罠を左太松の頸にはめ、激しく合図の綱を引いたのだろう。二階では幽霊の腰に綱を縛ったこととばかり思い込んで、一生懸命引き上げた。当人の左太松は幽霊の身振りに夢中になって、何の気もつかないうちに、宙に吊られたのさ」

「…………」

「お国はそれだけの細工をすると、素知らぬ顔で納戸に帰り、一と言二た言甲子太郎と話した上、あんまり騒ぎがひどいからとか何とかいう口実で、あの部屋に戻ったんだろう。その時がちょうど、幽霊が宙に吊られている最中だ。自分が手に掛けた左太松が、幽霊姿で宙にもがくのを、あの女は平気で見ていたのだよ。恐ろしい人間があったものだ」

「…………」

ガラッ八もさすがに目を白黒にしました。

「お国はその晩のうちに、小僧の宮次をうんと脅かして口止めをしておいたが、万一ベラベラしゃべられると大変だから、主人祐吉の供で出たのを途中から誘い、危うく殺すところへ間に合ったのだよ」