Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 137 868 caractères · 278 écrans

Aozora Bunko

五

「…………」

「お前は――」

続ける平次の声を遮って、錦太郎の怒りは爆発しました。

「止してくれ、俺はその豚の仔のような雌と祝言せずに済んだだけでもたくさんだ、――何だえ、岡っ引のくせに。何もかも見抜いたつもりでも、人の心の見透しはつくまい」

五

「それがどうした」

静かに迎えた平次、このたけり狂う男に、もう少し事情を説明させる必要があったのでしょう。

「何もかも見抜いても、多賀屋勘兵衛の悪巧みだけは見抜けなかったじゃないか」

「何?」

「言ってやろう、――その多賀屋勘兵衛は、今から十年前、死にかけている俺の父親を騙し、深切ごかしに、仲屋の身上をみんな取上げてしまった大悪党だ」

「嘘だ」

勘兵衛は不意に呶鳴りました、よく光る頭から、ポッポッと湯気が立っております。

「…………」

平次は黙ってそれを押えたまま、一方、錦太郎の言葉を続けさせました。

「俺が成人するまでという約束だった、――証人はうんとある、現にここに居る仲人の宝屋もその証人の一人になっていいはずだ。取上げた金は三千両、――この錦太郎が成人すれば返すはずのが、二十歳になっても二十五になっても返さない。お蔭で俺は仲屋の暖簾と貧乏を背負って、血の出るような苦労をしながら育った」